福島県郡山市の歯医者 宝沢伊藤歯科医院

インプラント

インプラント治療成功の9つの条件

新聞、週刊誌などでインプラント治療の失敗のニュースを目にします。知り合いの方がインプラントの早期の脱落を経験され、不確実な治療と思われている方も少なくないようです。
その一方で、当院でインプラント治療を受けられた方々からは「何でも食べられるようになった」「人と話をするのがまた楽しくなった」「身体の病気まで改善した」などと嬉しい感想をお聞きします。治療成功による対価(利益)は大きなものです。
全ての医療がそうであるように、インプラント治療も残念ながら100パーセントの成功はありません。しかし、適切な方法により99パーセント以上の成功率を維持できるのも事実です。
失敗には必ずその理由があります。ですから、失敗理由を1つ1つ取り除くことで成功率を上げ、長持ちするインプラント治療を提供することができるのです。
当院では安心・安全で長持ちするインプラント治療のために様々な取り組みをしています。
その取り組みについてご紹介いたします。

①インプラントの選択

インプラント治療は今や世界中で行われています。そして世界には数百社ものインプラントメーカーが存在します。しかし、アメリカやヨーロッパの権威あるインプラント学会が推奨するインプラントはごく僅かです。
それらのメーカーが支持される理由は、数十年に及ぶ長期的な臨床実績があり、科学的根拠に裏付けられた高品質で安全性の高い製品を提供しているからです。
当院ではアメリカのBIOMET3i社、BIOHORIZON社、2社のインプラントを使用していますが、アメリカで最も支持されているインプラント2社であり、高い成功率を保っています。

当院には様々なメーカーのインプラント治療された患者さんが、修繕などを理由に来院されますが、部分補修をしようと思ってもそのインプラントがなくなってしまっていたり、補修に必要な材料の供給がすでに終了してしまっていて、そのインプラントを除去して新しいインプラントの埋め換えの治療が必要になってしまうことも少なくありません。
世界に認められたインプラントメーカーを使用することは補修などが必要になったとしても生涯使用し続けられることにもつながります。

②オペ室の衛生管理

インプラントの失敗は感染に起因する原因が多く報告されています。しっかりしたインフェクションコントロール(感染予防策)をとり、手術することが求められます。
手術室は専用の個室で行い、手術の30分前から徹底的な清掃を行い、次亜塩素酸を噴霧し続けます。清潔区域と不潔区域の区分けもしっかり行い術者は清潔区域から出ることはありません。

③オペアシスタント2人体制の手術(清潔区域担当者、不潔域担当者)

オペのアシスタントは最低2人は必要です。滅菌された器具だけを扱うアシスタント、滅菌されていない器具を扱ったり、オペ中に必要となるレントゲンの撮影や管理を行うアシスタントです。
我々が着用する手術着やグローブは全て滅菌されています。術者と清潔区域担当アシスタントは滅菌されたもの以外の器具には触れることはありません。

④確実な診査診断(CT、シンプラント、ステント)

従来のレントゲンでは2次元の平面画像しか得られません。
一方、歯科用CTを用いると3次元の立体画像が得られるので、平面画像ではわからなかった歯やあごの骨の詳細な立体構造や神経の位置などを精度高く把握することができ、より適切な診断・治療が可能になります。

インプラント治療はあごの骨の中にインプラントを埋める治療で、あごの骨がどういう形態になっているか?神経はどの位置にあるか?隣り合う歯との関係性はどうか?などを把握するために立体的に診ることが欠かせません。
そういった立体的な把握に加え、骨質(硬さ)もわかる当院の歯科用CTは他のどの歯科用CTよりもインプラント治療に最適であるといえます。
CT撮影時に装着するマウスピースをステントと言います。ステントは実際に口の中に装着してCT撮影を行い、インプラント体の長さや太さ、埋め込み位置の決定に用います。
また、インプラント体の埋め込み手術時には、ステントを手術用に改良し、シミュレーション通りの位置に埋め込めるよう使用します。
シンプラントとは、インプラント手術のためのシミュレーションソフトです。二次元のレントゲンの平面画像だけでは内部の状態を正確に把握することが困難です。
しかし歯科用CTの3D画像とシンプラントにより、あらゆる角度から顎の骨を立体的に表示されるため、レントゲン画像では分からなかった骨の形や量などを把握でき、正確な診断が可能となります。

⑤光機能化

「製造直後は接触率98%だったインプラントが、4週間後のものを使用した場合、良質なインプラントでも62%まで低下することを、米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の日本人研究者小川隆広教授が発見しました。」
このチタンの結合能力の低下を「チタンのエイジング(老化)」と言います。
光機能化は、この本来予期していなかった炭素を取り除き、インプラントを本来あるべき姿にもどすという、まったく新しい技術です。

インプラントが老化すると炭素が多く付着するため、水をはじく状態、水に触れても水がなじまない状態(疎水性)となっています。炭素が付着していることに加えて、疎水性であるために、骨を結合させる役割を担う細胞が付きにくくなります。
一方、光機能化されたインプラントは、炭素が取り除かれ、本来あるべきチタンが表に出てくるため、親水性を示します。つまり、新しい状態へと再生し、細胞ははるかに付きやすくなります。

老化したインプラントの能力を最大レベルにまで引き上げるこの技術は、通常使われているインプラントの骨との結合力を3倍以上増加させることがわかっていて、材料として最高のインプラントを届けることを可能にします。

光機能化装置

光機能化装置

UCLA大学でのインプラントと光機能化の研修

UCLAでの光機能化研修
(小川教授とロマリンダ大学のJoseph.Y.Kann教授と共に)

〈光機能化の特徴〉

  • 光機能化により、製造直後と同等のベストな状態のインプラントを使うことができる。
  • 治癒期間の短縮、難症例ケースのリスクの回避ができる。
  • 予期できない、あるいは現在の学問では説明のつかないインプラントの失敗や骨と結合しない原因を予防できる可能性がある。
  • 短いインプラントを使用しても、長いインプラントと同じ力で骨と結合する場合がある。
  • そのため、骨が足りないケースであっても骨を増やさずに短いインプラントで治療できる場合がある。

⑥インプラントオペ前に改善する口腔の健康状態、歯周病菌のコントロール

歯周病の改善状態は、インプラント治療の予後に関わる大きな要素です。まずは歯周病治療によってインプラントが歯周病菌に汚染されない環境づくりが必要です。
歯周病治療を担当する歯科衛生士は歯周病治療に関する特殊な技能訓練や学術的な研鑽を積んでいることが条件です。

⑦手術器具、材料の選択

インプラント治療に必要な器具や材料の選択も、予後に影響する重要な要素です。インプラント治療にはかなり多くの器具や材料が必要となります。
それらが術前に適正な状態で揃えられていて始めて予知性の高い手術が可能となります。

⑧インプラント技工

現代のインプラント成功の基準を制定したトロント会議において「インプラントは、患者と歯科医師の両者が満足する機能的で審美的な上部構造をしっかり支持できるインプラントであること」と掲げられています。
インプラント治療の成果を決定づけるのが上部構造です。適合性が良く、噛み合わせのバランスが良い上部構造の装着でインプラント治療の長期安定性が実現します。
さらに、自然な美しさを持ったセラミックにより天然歯とほぼ同じ機能と審美性の回復が可能となります。
当院のインプラント技工は海外で研修を受けた東京と神奈川の2人の技工士に依頼しており、その技工技術は信頼に値するものです。

〈インプラント治療の流れ〉

インプラントは外科手術が必要となるため、十分なカウンセリングや精密検査が必要となります。手術を行うまでの過程でインプラント治療の成功条件が整うと言っても過言ではありません。現代のインプラントは適正な診査・診断に基づいて的確な治療計画を立てれば98パーセント以上の成功率で骨と結合してくれます。ですから宝沢伊藤歯科医院では時間をかけて診査・診断、カウンセリングを行なった後に手術に入ります。流れや手術のプロセス等を正しく理解して、治療選択を行っていただきたいと願っています。

⑴カウンセリング
当院ではどのような治療をする場合でも「悩みや問題を聞き、適切な解決策を共に考えていく」ことを重視しています。インプラント治療においても治療により得られるメリットが外科処置の大変さやかかる費用そして治療に要する時間などを総合的に判断しても十分に治療価値があるとお互いが認めた時のみ提供することにしています。まずは、しっかりとお話を聞かせてください。

⑵診査・診断
どれだけ精密な診査を行い、適切に診断するかによりインプラントの成功率は大きく変わります。これを省略すれば費用抑えられ、時間短縮になりますが、長持ちする安心で安全なインプラント治療のためには必須条件です。
❶ステントの作製
インプラントを埋め込む位置をシミュレーションするために、そしてインプラントを手術時に適正な位置に埋め込むのに必要な道具です。
❷CT撮影
顎骨を三次元的に診断するのに必要となります。CT撮影により二次元のレントゲンでは得られない多くの情報を得ることができます。
❸コンピュータ分析
CTによるデータを三次元化し顎骨の3D化を行い、得られた情報の分析を行います。
Ⅰ・下顎神経の位置を三次元的に確認します。
Ⅱ・上顎洞の位置や大きさの確認をします。
Ⅲ・骨の厚みを確認し骨増生の必要性を確認します。
Ⅳ・骨の緻密度を計測し手術の方法や適切なインプラントを選択します。

⑶セカンドカウンセリング(診断結果説明)
CTにより得られた情報を説明します。これにより、インプラント手術に対して持たれていた多くの不安が払拭されると思います。

⑷一次手術
インプラントの手術には1回法と2回法がありますが、多くの場合は2回に分けて手術を行います。1回目はインプラントを埋め込む手術です。埋め込んだらインプラントが骨と結合してくれるまで、歯ぐきを元の状態に閉じて安静に保ちます。骨を増生させる必要があるときは一次手術時に同時に行います。

⑸二次手術
骨結合したインプラントに仮の土台を装着します。もし、インプラントの周りに歯肉が少ない場合は歯肉の移植(遊離歯肉移植術)も同時に行います。

⑹上部構造作製
インプラント周囲組織が安定したら上部構造の製作を行います。

〈現代のインプラント成功の基準〉(トロント会議1988年)

  • インプラントは,患者と歯科医師の両者が満足する機能的、審美的な上部構造をよく支持している
  • インプラントに起因する痛み,不快感,知覚の変化,感染の兆候などがない
  • 臨床的に検査するとき,個々の連結されていないインプラントは動揺しない
  • 機能開始1年以降の経年的な1年ごとの垂直的骨吸収は平均0.2mm以下である