福島県郡山市の歯医者 宝沢伊藤歯科医院

セレック

セレックとは

セレック

セレックシステムは、医療先進国ドイツからやってきた、コンピュータ制御によって歯の修復物を設計・製作するCAD/CAMシステムです。コンピュータを使って修復物を作製するので、歯型を取ることがありません。
3D光学カメラを使用して患部を撮影(スキャン)し、患部の歯列をモニター上に再現。そのあとはコンピュータの3D画面上にて修復物を設計し、ミリングマシンがデータをもとに作製します。

規格生産された品質のセラミックブロックを使用するためホコリや気泡の混入が無く物性が安定したことで耐久性が上がり、治療時間も短縮されました。

セレックの特徴

セレックの特徴

[特徴1] より天然歯に近づいた、審美的質感

さまざまな歯の色に対応し、多くの色のブロックが存在します。天然歯に近いグラデーションも表現されており、審美的な自然な歯を作り出します。

[特徴2] 身体にやさしいセラミック

貴金属の素材と比べて金属アレルギーの心配が少ない生体親和性の良いセラミックは、変色や変形といった心配も少なく、身体にやさしい素材です。完成した修復物は、接着理論に基づきセットされることで、長期残存率を実現する優れた耐久性を誇ります。

[特徴3] 通院1日・最短2時間での治療も可能

オリジナルに限りなく近い詰め物や被せ物を、その場で設計・加工、仮歯不要で衛生的な方法です。症例によって異なりますが、通院1日・最短2時間での治療も可能です。
従来の一般的なセラミック治療では詰め物・被せ物ができるまでの間、患者さんには仮歯で過ごしていただくことになります。実はこれが問題で、仮歯の隙間からプラークが入り込んで象牙質が感染してしまうのです。しかも、感染に要する時間は36時間ほどといわれています。
その点、最短一日で治療が終わる「セレック」は従来の治療法と比較すると感染のリスクがとても低いです。ここが「セレック」の一番のメリットでしょう。

[特徴4] システムによる安定した精度の修復物

従来の手作業に比べ大幅に時間短縮を実現。常に安定した品質、精度の修復物を提供することが可能になりました。

[特徴5] 型とりの必要がない

従来のような苦しい型取りを何度もする必要がありません。セレックだと歯を小型のカメラで撮影するだけですので非常に楽です。また、瞬時に自分の歯が画面に出てきますので、削られた状態をその場で確認することもできます。

セレック治療の流れ

STEP1スキャン(型取り)

スキャン(型取り)
歯を削ったあと、3D光学カメラで口腔内を撮影
治療する部分を削ったあとは、3D光学カメラを使用して患部を撮影(スキャン)。型取りの不快感を味わうことはありません。わずか数秒の作業で、患部の歯列がモニター上に再現されます。
 ※症例により型取りが必要な場合もあります。


STEP2 修復部設計

修復部設計
コンピュータの3D画面上で修復物を設計
モニター上で歯の形態や噛み合わせの調整を、あらゆる角度から行い、理想的な形にしていきます。設計後は様々な色のセラミックブロックから最適な色のものを選定します。


STEP3 修復部作製

修復部作製
ミリングマシンが設計データを基に加工
ミリングマシンと呼ばれる機械(CAM)が、コンピュータで設計されたデータをもとにセラミックブロックを削り出し、修復物を精密に整えていきます。


STEP4 口腔内セット

口腔内セット
口腔内へセットして治療完了
特殊な接着技術を用いて、削り出されたセラミック歯を口腔内へセットします。これで治療完了となります。なお、Step1からStep4までにかかる時間は、たいていの場合は2〜3時間程度です。



セレック治療の注意事項

  • 保険適用外の治療です。
  • 強い食いしばり等で割れる可能性があります。歯ぎしりなど、指摘を受けたことのある方は必ずご相談ください。
  • むし歯の再治療の場合、詰め物・被せ物も再作成となります。可能な限り再発しないよう日々のお手入れをお願いします。

セラミックの歴史

セラミックが歯科材料として使用され始めて100年以上になります。
その間、研究者たちは様々なセラミック冠を開発してきました。
より強いもの、より美しいものが登場するたびにそれらの多くは使われなくなってきました。

その中でも未だに多くの歯科医師の支持を受け、使われ続けているセラミック冠は、貴金属冠をセラミックでコーティングするタイプのメタルボンドポーセレン冠で、50年ほどの歴史があります。

メタルボンドポーセレン
貴金属を使用しないオールセラミックは見た目も自然で美しいため前歯には使用されてきましたが、割れるリスクが高いため奥歯には使用されませんでした。

セラミック インレー クラウン

しかし最近では高強度のオールセラミックも出現し奥歯にも使用されるようになり、様々な会社からデリバリーされるようになってきました。

通常のセラミック冠の作り方

セラミック冠の多くは、セラミックの粉末を水で溶き、少しずつ作業用の歯型に盛り上げ、焼いて固めていきます。

セラミック粉末による色の調整

より多くの色の粉末を使うことで細かい色の再現が可能となります。
隣の歯と同じ色を表現するには高い技術が必要となり、技術の高い技工士ほどその制作費は高くなります。
私が知る範囲で技工料が1番高額なのは、スイスのマニエという技工士が作るセラミック冠で1本約30万円です。
ただ、どんなに技術が高い技工士が制作しても、わずかなホコリや気泡の混入は避けられず、それらの混入は物性低下の大きな原因となっていました。

ホコリや気泡の混入の欠点を補うセレックシステム

わずかなホコリや気泡の混入と言う欠点を補うセラミック製作方法として開発されたのが「セレック」CAD/CAMシステムです。
専用の工場で規格生産された安定品質のセラミックブロックをミリングマシンで削り出し製作することで異物や気泡の混入のない修復物を提供することが可能になりました。

セラミック治療の注意事項

  • 保険適用外の治療です。
  • 強い食いしばり等で割れる可能性があります。歯ぎしりなど、指摘を受けたことのある方は必ずご相談ください。
  • むし歯の再治療の場合、詰め物・被せ物も再作成となります。可能な限り再発しないよう日々のお手入れをお願いします。