2014年9月25~27日にイタリアのローマで行われた『ヨーロッパインプラント学会(通称EAO)」に学会演者のUCLA大学の小川教授と金沢市開業の船登先生に同行する形で参加してきました。学会でヨーロッパを 訪れるのは今回が始めてでしたが、おそらくこれからはアメリカよりヨーロッパの学会参加が中心となりそうです。というのも20世紀(特に後半)は歯科医療(特にインプラント治療)はアメリカが世界をリードする形で 進歩してきました。ところが21世紀に入りヨーロッパの躍進がめざましくアメリカをしのぐ勢いであるからです。インプラント専門医として有名な歯科医師もヨーロッパ(特にイタリア、スペイン、ドイツ)に増えてきま した。
また、企業展示ブースを見てもヨーロッパ開催とは言え、ヨーロッパのインプラント関連メーカーの出展が多かったのが印象的で、日本のメーカー展示はインプラント光機能化装置『Affiny』(当院で使用しているインプ ラント表面適正化装置)のみでした。本学会でも開発者のUCLA大学の小川教授、共同研究者のドイツのAtt教授・船登先生のプレゼンテーションがありましたが、インプラント治療の予知性を高めるすばらしい装置であることを改めて確認してきました。 その他にも多くの情報を得てきましたが、トピックスとして上げられるのは、以下のような項目です。
- 上顎洞挙上術のクリニカルリサーチ
- BP製剤服用者のインプラント治療
- インプラント周囲炎
- 抜歯即時インプラント埋入に関するクリニカルリサーチ
- 埋入後即時機能のクリニカルリサーチ
- 審美的インプラント治療
- インプラント治療におけるCAD・CAM
- プラットホームスイッチングの有用性の検証
- インプラントの表面性状の違いによる予知性
また学会とは別にスペインに移動し、インプラント治療の世界的権威「BORGチーム」が主催するセミナーにも参加し、クリニックやライブオペの見学もさせていただきました。今回の学会を通して学んだことを臨床に還元していきたいと思います。