歯周病は「歯周病菌」が歯ぐきの溝の中に侵入して起こる病気です。ですから、その治療法の理屈はいたって簡単で「侵入した歯周病菌の除去」ということになります。
ところが、実際に歯周病菌を除去するには技術を必要とします。特に私たち衛生士が行う歯周病治療は歯ぐきを切開することなく行うので、盲目的で難しいです。ですから、今回は見えないところでも確実に器具操作が出来るよう、特別な訓練を受けてきました。さらに歯ぐきの中で器具を縦、横、斜め色々な方向にうまく操作することで細菌の付着しづらいツルツルな歯根に仕上げる方法もマスターしてきました。歯根面を滑沢に仕上げることで術後の細菌の付着が抑制できることはその後の再発予防にもつながり、さっそくその技法は取り入れていきたいと思います。
また、歯根の形態が非常に複雑な場合もあり、器具の選択も治療の良否を決める重要なポイントです。「IWAKIRI SYSTEM」ならではの器具選択を習得してきました。
今回は6ヶ月にわたり歯周治療の技術習得を中心にセミナーを受講してきましたが、歯周病治療の大切さとその難しさを改めて実感しました。そして、歯周病治療には、患者さんのプラークコントロールという協力も絶対不可欠なものですが、歯科衛生士の器具操作テクニックや歯科医師の歯周外科手術の知識や技術により病気の予後が左右されるので、これからもさらなる技術の研鑽を積んで生きたいと思います。
DH 会田 香織